バンクーバーに住んで丸8年経った

バンクーバーに住んで丸8年経った

渡航前の予定はなんと長くて3年程度の滞在でしたが、気付けば早いものでバンクーバーに来てから丸々8年が経ってしまいました。今はライフステージも変わったり、バンクーバーも昔と比べて随分変わったので、実際の変化や心情の変化など色々残しておこうと思います。

一人じゃなくなった

一番大きな変化はやはりライフステージの変化です。今は二人で暮らすようになって、本当に色々と生活が変わりました。

そもそも独り身だったからこそ、バンクーバーに来るという決断はしやすかったんだろうなーとは思います。二人だったり、家族がいるとかなり大きな決断になると思うので、自分だったら家族がいる状態で移住する決断は出来ないかも。なので家族で移住している方は本当に凄いなと思います。

話は変わりまして、人によってそれぞれですが二人以上になると、まずそこそこのサイズの家(部屋)が欲しいです。我々はお互いに家で色々と作業するタイプだったのでそれぞれ机が置ける広さは欲しいとなりました。さらに通勤の事を考えると1 Zone圏内が望ましかったので中々探すのは難しかったですがなんとか見つかりました。

今のバンクーバー(2023年現在)で1 Zone圏内で広めの部屋を探すのはどんどん難しくなってきているなと感じます。移住してくる人が常に増えているので住む部屋が足りないという問題が出ていて、最近建つ建物はほとんどがコンドでとにかく狭め(500sqftぐらい)にして部屋数をとにかく稼ぐ感じなところが多い気がします。

今までは特に不便では無かったのですが二人になって日々の買い物の量が増えました。それによって段々と車の必要性を感じています。後で書きますが物価の上昇もあって、日々の買い物は欲しいものによって色々と行くところを変えていて大体は車で行っています。今では近所のスーパーは大手チェーンなので結構高かったりするので引っ越し当時よりも行くのは随分減ってしまいました。 現状はEvo/Modoなどのカーシェアリングでなんとか成り立っていますが借りる時になると、近くに無かったり、借りられていたり、友人の家で滞在中借りっぱなしでもお金が加算されていくなどが増えて来ているので、直近1年以内には車を買う予定ではあります。

物価

これは本当に大きく変わりました。データがあって一番わかりやすい最低賃金を比べてみます。私が来た2015年のBC州の最低賃金は $10.45/h でした。2017年に $11.35/h に値上がりでそこから大体年$1ペースで上がっていますね。2023年現在ではなんと $16.75/h なので約60%も増加していることに。 っていうのを見ればかなり物価が上がったのがわかると思います。

データもそうですが実際の値段感もあると良いなと思うので、2016年ぐらいの明細があったのでサラッと見返してみましたが、バンクーバーではそこそこの知名度のラーメン屋のゴジローは$12ぐらい(当時はチップ10%から選べて、最小で選んでたと思います。学生だったのでそんなにお金はなかった)なので大体$11-12ぐらいですかね?ラーメンブッチャーも$13ぐらいなので大体ラーメン一杯はこれぐらいですね。BLENZでラテを買って$3.7ぐらい。

今だとラーメン一杯で$17-19ぐらいでチップを入れると$20を越えてて、ラテも一杯$6ぐらいですね。

https://twitter.com/u23osaka/status/653311439248101376

誰かが残してくれていたツイートで2015年当時のお米で$12ですが今だと大体$25-26ぐらいでセール時に$23ぐらいかな?2倍になってると、本当に生活費は当時と比べてめちゃくちゃ高くなりました。

上で車を1年以内ぐらいで買いたいと言っていましたが車も中古車の値段が跳ね上がっているようですし、メンテしてないまま売り出しなども普通にあるようです。また今後BC州は電気自動車をメインにして行きたいようですが、廃棄コストや充電場所の充実度などを考えると本当にエコなのかなぁと考えてしまいますし、電気自動車の中古はそんなに良い値段で売れるとは思えないですね。。

家賃

物価が上がったということは影響を受けるのが家賃ですね。当時はホームステイは結構値段に差があって$600ぐらいから$900ぐらいで大体どこも3食付きではありました。(今のホームステイの相場は全く知らないです)

ですがシェアハウスの相場は今よりももっと低くて大体$500から$650ぐらいが相場だったなーと記憶しています。場所によりけりですがダウンタウンでも$600とかで住めてたはず。安い所を見つけた人だと$450とかもちょくちょく聞いてました。

今の相場はなんとなく調べた感じシェアハウスは最低でも$800〜でダウンタウンになると普通に$1000を越えている投稿ばかりですね、以前よりももっと移民が増えてそもそも住む場所自体を探すのが難しくなってきてると思います。

また一人暮らし等の場合、以前私が一人暮らしをしていた時の家賃は$1500でメインストリートxブロードウェイの結構良い立地の部屋かつ600sqftぐらいの広さでしたが、周辺の新しいアパートなどは$1800-$2300で500sqftぐらいでレントが出ていたのを見ました、今だとメインストリートxブロードウェイ付近は$2500-$3500ぐらいまで値上がりしてますし大きさも大体平均で500sqftでした。家はとにかく高いですし、固定費なのでダイレクトに響きますね。

今後はますます家賃は上がって行きそうですが、あまりインフレが続くとバンクーバー近辺からどんどん住む人が減っていきそうで怖いですね。そもそも上がり過ぎるとそこそこの給料レンジだとカバー出来なくなって遠くにいくしかなくなって行くんですよね。現状でも結構ギリギリなので次の引っ越しとなった時は3 Zoneのコキットラムやもっと遠くのアボッツフォード方面まで行くしかないかも知れないですね。

賃貸で怖いのは家主が売りに出す事や代わりに住むということを提示された時です。一定猶予はもちろんあるものの通知を出されてしまったら、結局出て行くしかないので強制的に新しい場所を探すタスクが追加されるわけです。これは結構しんどいです。

医療関係

年齢を重ねて来てから思うのですが、カナダは基本的に健康であるのが大前提だと思います。来た当時は若かったし大きな怪我もなく病院に行く事は無かったのですが段々年齢を重ねていく内に、健康診断などを受けたくなっています。日本だと30歳超えたら一度は人間ドックを受けた方が良いとされていますが未だにそういった身体の総点検などをしてきていません。

またここ最近まで全く知らなかったのですが日本でいうかかりつけ医、ファミリードクターとコチラでは呼ばれていますがバンクーバーではこのかかりつけ医がめちゃくちゃ不足しているそうです。何故かかりつけ医が必要かと言うと何かあった時にまずはかかりつけ医に連絡し軽く診てもらったりします。そこから精密検査などが必要になった際に紹介状などを書いてもらえるので何もなしで専門医に予約するより圧倒的に早く診てもらえる(もしくは紹介状がないと専門医とコンタクト取れないかもしれないです)んですが、これを見つけるのがかなり大変です。

そして私が身近なのは歯医者です。すでにめちゃくちゃ払ってるんですがとにかく高いです。保険もありますが虫歯が出来やすい人だと結構すぐにリミットに達してしまうので、保険でカバーしつつ年単位で治療していくか、一気に治療してTax Returnで還付金を貰うかなのかなぁと。(全然関係ない話ですが顎関節症っぽくて長い間口を開けていると顎が痛くなったり、口を閉じれなくなったりするんですがこれってどうすれば良いんですかね?)

予防に関する医療は圧倒的に日本ですね、人間ドックなどがカジュアルに受けれるのはとても良いですね。バンクーバーだと症状などが出ないと動いてくれないですね。健康診断を10年単位で受けてないので受けたいと伝えたら、現状は健康なので血液検査しかしてくれず。。

永住権

もう気付けば永住権の期間も折り返し地点を越えていて、もう言っている間に1回目の更新になりそうです。以前よりも永住権の取得は難しくなって来ているようです。以前Twitterで見かけたのが、永住権という響きが日本から見ると、もう日本を捨てたとか帰って来ないような捉え方をしている人が多いらしいですが永住権は全くそんな事なくて、ただの期限少し長めの働けるビザっていうものでしかないですねーもし日本が多重国籍を認めても良いとなった時には多くの人がデュアルパスポート、マルチパスポートになっていくとは思いますが、現状日本自体にそこまでのメリットがあるとは思えないので中々実現までは長いでしょう。

終わりに

バンクーバーに来た頃は生きるのに精一杯で見えなかった、見てなかった部分がいっぱいあって単純に楽しさや自分にとって新しい文化圏に触れる喜びに溢れていたんですが住んでいくと、今まで見てなかった部分もだんだん露出していき、本当に日本もカナダもどちらも一長一短だなと感じます。どちらも良い部分、悪い部分があって自分が良いと思うところで生きていくしかないですね。現状はまだなんとかカナダの方が自分には合っているので、まだ居ようとは思いますが未来がどうなっていくかは全くわかりませんがインフレが落ち着いていて欲しいですね。

Author

Michinobu Nishimoto

記事を書いてる人: 日本とカナダのWeb制作会社で数年間の経験を積んだ後、カナダのスタートアップでフロントエンドエンジニアとしてWebアプリケーションの開発をしている。

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